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ゴールド投資の特徴とは 金ETFで始める分散と暴落ヘッジの考え方

Trading desk monitor showing gold price rising while stock market falls, illustrating gold ETF as a portfolio hedge and diversification asset

スマホでチャートを開いた瞬間、ドル円でも日経平均でもなく、ゴールドの値動きを先に確認する日がある。
株が崩れていて為替も荒れているのに、金価格チャートだけが静かに右肩上がりだ。

そんな相場を、僕は何度も見てきた。

リーマンショック後も、コロナショックでも、そして直近のインフレと地政学リスクが同時に走った局面でも同じ光景があった。
株のポジションがマイナス300万円のときに、ゴールドがプラス120万円になっていたこともある。

ディーリングルームで複数のモニターを並べながら、金はただのコモディティではないと何度も思わされた。
通貨に近く、最後の逃げ場になる資産。

僕の中でゴールドは、いつの間にかそんな立ち位置になっていた。

ただし誤解してほしくない。
金は安全資産と呼ばれるが、値動きそのものはまったく安全ではない。

平気で1日30ドル、40ドル動くし、タイミングを間違えれば株より簡単に資金が削られる。
雰囲気だけで触ると、普通に負ける。

最近、読者からも似た相談が増えている。
インフレ対策でゴールド投資を始めたい、ゴールドETFはNISAで買うべきか、金積立に意味はあるのか、株やFXとどう組み合わせればいいのか分からない。

気になっているのに、どう触ればいいか分からない。
この中途半端な状態がいちばん危ない。

この記事は、投資歴1年から5年くらいで、株やFXは経験済みだがゴールドはまだ手探り、そんな人に向けて書いている。
資産を守りながら増やしたいし、できれば暴落にも強いポートフォリオを作りたい。

僕自身、株式、FX、不動産を主戦場にしてきた専業トレーダーだが、ポートフォリオの裏側では常にゴールドを動かしている。
CFDで短期トレードする日もあれば、ゴールドETFを半年以上放置することもあるし、ヘッジ目的で先物を組み込むこともある。

崇拝もしないし過信もしない。ゴールドはただの道具として淡々と使っている。

この付き合い方に変えてから、資産曲線のブレは明らかに小さくなった。
株が崩れている横で金が支えてくれる場面を何度も経験し、精神的な余裕も増えた。

ゴールドには、株や為替とはまったく違うクセがある。
効きやすい材料も、トレンドが出やすい時間軸も、伸びやすい局面も全部違う。

有事の金らしい、インフレに強いらしい、そんな雰囲気だけで触るとほぼ振り落とされる。
これは経験上かなり高い確率だ。

逆に、このクセを理解して使えば、ゴールドはかなり頼れる武器になる。
株が暴落している横で利益を出してくれることもあるし、ポートフォリオ全体の安定感が目に見えて変わる。

守りの資産のつもりが、攻めの選択肢にもなる。

この記事では、ゴールドという資産のリアルな性格、初心者がハマりやすい失敗パターン、ETFや現物や先物やCFDの具体的な使い分け、そして僕が実際に見ている金価格チャートと売買タイミングまで、実戦ベースで全部書く。

ここから本題に入っていこう。まずはゴールドという資産のクセからだ。

目次

ゴールド投資の特徴とは ただの安全資産ではない 金という資産の正体

結論から言うと、ゴールドは株や為替とはまったく別の値動きをする資産だ。

企業業績にも左右されにくい。
特定の国の信用にも依存しない。
だから金融不安や暴落局面で、資金の逃げ場として選ばれやすい。

これが金が安全資産と呼ばれる理由だ。

ただし、ここが誤解されやすい。

安全イコール値動きが小さい、ではない。
実際の金価格チャートを見ると、1日で30ドル、40ドル平気で動く。
タイミングを間違えれば株より荒い。

つまりゴールドは

守ってくれる場面がはっきりしている
でも普段は普通にボラティリティが高い

クセの強い資産だ。

僕はこの性格を知らずに触るのが一番危ないと思っている。

僕がゴールドの本当の役割に気づいた瞬間

この特徴を頭で理解したのではなく、体感で理解したのが証券会社時代だった。

朝8時半にデスクに座り、モニターを6枚並べ、日経先物と主力株の板を見ながら自己資金を回していた。
当時のメインは株式で、ゴールド先物は右端に小さく出しているだけの脇役だった。

リーマン後のある日、日経が1日でマイナス700円。
保有株が総崩れで、午前中だけで評価損がマイナス1,800万円まで膨らんだ。

フロアの空気が重く、誰も口を開かない。

その中で、画面の端のゴールド先物だけが前日比プラス2パーセント台。
他が真っ赤なのに、金だけがじわじわ上がっていった。

翌日も、その翌週も同じだった。

株が売られ、少し遅れて金が買われる。

この動きを何度も見て、金は株とは別のロジックで動く資産なんだと腹落ちした。
安全資産という言葉の意味を、チャートで理解した瞬間だった。

なぜ株と逆に動きやすいのか 実際のトレードで見える時間差

よく株が下がると金が上がると言われる。
ただ実際は、同時ではない。

経験上、ワンテンポ遅れる。

まず全部売られ、その後に金だけが買い戻される。

だから僕は株が急落した瞬間には入らない。
一度下げ止まり、出来高が増えて、底を固め始めたところで入る。

この入り方に変えてから、ゴールドの短期トレードは明らかに安定した。

教科書より、チャートの癖のほうがよほど役に立つ。

インフレに強いと言われる理由

インフレ局面では現金の価値が目減りする。
そのとき資金は、簡単に増やせない資産へ逃げる。

金は供給を急に増やせない。

だから選ばれやすい。

世界中の中央銀行がゴールドを買い増しているのは、その象徴みたいなものだ。

ただし万能ではない。
金利が急上昇すると普通に売られる。

僕はゴールドを魔法の資産とは思っていない。
特定の局面で強烈に効く、クセのある道具。

そのくらいの距離感で使うのがちょうどいい。

ここまでがゴールドの基本的な性格だ。
次は、実際にどうやって投資するのか。ETFや先物やCFDの使い分けを具体的に見ていこう。

ゴールドを常にポートフォリオに組み込む理由 暴落時に機能する資金の逃げ場

金が資金の逃げ場として機能すること自体は、プロの間では常識に近い。
だから僕も、運用を始めた当初からゴールドは常に監視対象に入れていた。

株式メインのデスクだったが、モニターの一角には必ずCOMEXゴールド先物を出していたし、暴落やイベント前にはヘッジとして当たり前のように組み込んでいた。
特別な判断というより、シートベルトみたいなものだ。付けないという選択肢がない。

相場が荒れたときに繰り返される値動き 株から金へ資金が移る典型パターン

実際、相場が荒れるたびに同じ光景を見る。

株が崩れる
指数ヘッジが効きづらい
そのあと、じわじわ金に資金が流れてくる

この流れは年に何度も起きる。

決算ショック
米国の金融不安
地政学リスク
ちょっとしたパニック相場

規模の大小は違うが、動き方はだいたい同じだ。

だから僕にとって、ゴールドが株と別の値動きをすることは理屈ではなく、日常の観測結果に近い。

リーマンショックで再確認したゴールドの強さ 極端な暴落局面での実例

その中でも分かりやすかったのが、リーマン後の暴落局面だった。

日経が1日でマイナス700円。
保有株が総崩れで、午前中だけで評価損がマイナス1,800万円。

フロアの空気が重く、誰も口を開かない。

そんな極端な日でも、ゴールドだけは前日比プラス2パーセント台で推移していた。
いつも見ている動きが、ただ桁違いのスケールで再現されただけだ。

ああ、やっぱり金は別枠だな、と改めて確認した。

特別な気づきがあったわけじゃない。
普段から見ている現象が、極端な形で強調されただけ。

実戦での結論 ゴールドは保険であり同時に攻めの武器でもある

だから今でも、ポートフォリオからゴールドを完全に外すことはまずない。
保険として、そして武器として、当たり前に置いている。

ゴールド投資の特徴とは ただの安全資産ではない 金という資産の正体

ゴールドは安全資産と呼ばれることが多い。
ただ、この言葉だけで理解したつもりになると、相場ではまず通用しない。

金は「常に安定している資産」ではない。
正確には「特定の局面で、他の資産とはまったく違う動きをする資産」だ。

だからこそ、株やFXしか触ってこなかった人ほど、その値動きに戸惑う。
そして使いどころを間違える。

ここでは、僕が実際に運用の現場で見てきた経験をベースに、
ゴールドがなぜ資金の逃げ場になるのか、なぜ株と逆に動きやすいのか、そしてポートフォリオの中でどう機能するのかを、具体的に整理していく。

まずは、僕がゴールドを常に組み込んでいる理由から話そう。

ゴールドは暴落相場で機能する資金の逃げ場 プロが常に監視対象に入れている理由

金が資金の逃げ場として機能すること自体は、プロの間では常識に近い。
だから僕も、運用を始めた当初からゴールドは常に監視対象に入れていた。

株式メインのデスクだったが、モニターの一角には必ずCOMEXゴールド先物を出していたし、暴落やイベント前にはヘッジとして当たり前のように組み込んでいた。
特別な判断というより、シートベルトみたいなものだ。付けないという選択肢がない。

ゴールドは儲けるための主役というより、まず資産を守るための土台だ。
この感覚があるかどうかで、相場との付き合い方はかなり変わる。

株が崩れたあとに金へ資金が移る 相場で何度も観測してきた典型パターン

実際、相場が荒れるたびに同じ光景を見る。

株が崩れる
指数ヘッジが効きづらい
そのあと、じわじわ金に資金が流れてくる

この流れは年に何度も起きる。

決算ショック、米国の金融不安、地政学リスク、ちょっとしたパニック相場。
規模の大小は違うが、動き方はだいたい同じだ。

株式市場で逃げ遅れた資金が、最後に金へ集まる。
マーケット全体がリスクオフに傾いたとき、ゴールドは自然と買われる側に回る。

だから僕にとって、ゴールドが株と別の値動きをすることは理屈ではなく、日常の観測結果に近い。

リーマンショックで桁違いに拡大した実例 極端な局面でも崩れなかった金価格

その中でも分かりやすかったのが、リーマン後の暴落局面だった。

日経が1日でマイナス700円。
保有株が総崩れで、午前中だけで評価損がマイナス1,800万円。

フロアの空気が重く、誰も口を開かない。
モニターの大半が赤一色だった。

そんな極端な日でも、ゴールドだけは前日比プラス2パーセント台で推移していた。
いつも見ている動きが、ただ桁違いのスケールで再現されただけだ。

特別な奇跡が起きたわけじゃない。
普段から起きている資金移動が、極端な形で強調されただけ。

だからこそ、ゴールドの性格がよりはっきり見えた。

結論 ゴールドは保険であり同時に攻めの武器でもある

だから今でも、ポートフォリオからゴールドを完全に外すことはまずない。
保険として置きつつ、トレンドが出れば普通に利益源にもなる。

守りだけの資産でもなければ、ただの飾りでもない。
株やFXとは違う動きをする、もう一つのエンジンだ。

僕がゴールドを常に組み込んでいる理由は、結局これに尽きる。

ゴールドの投資方法と戦略 ETF・現物・先物・CFDの使い分け方

ゴールドの特徴が分かっても、ここで多くの人が止まる。

結局、どうやって買えばいいのか。

これが一番の実務論だ。

金投資と一口に言っても、選択肢はかなり多い。
純金積立、現物、ETF、先物、CFD。

同じゴールドでも、性格はまったく違う。
値動きも、コストも、向いている人も全部違う。

ここを曖昧にしたまま始めると、戦略がブレる。

長期保有したいのに先物を触ってしまう
ヘッジ目的なのに現物を買って資金効率が落ちる
短期トレードなのにETFでコスト負けする

現場ではこういうミスマッチが本当に多い。

僕自身、相場状況と目的によって手段を完全に使い分けている。
ゴールドは「何を買うか」でパフォーマンスが激変する資産だ。

ここでは、僕が実際にどう使い分けているかを具体的に話そう。

ゴールドETF 初心者がまず選ぶべき最も扱いやすい選択肢

結論から言うと、初心者はETF一択でいい。

これがいちばんシンプルで、失敗しにくい。

証券口座があれば株と同じ感覚で売買できる。
板もあるし、指値も使える。
管理も楽。

代表的なのは

1326 SPDRゴールド

1540 純金上場信託

このあたりだ。

僕も長期保有分は基本ETFで持っている。

理由は単純で

保管コストなし

流動性が高い

スプレッドが狭い

レバレッジなしで安全

だからだ。

ポートフォリオの「土台」として置くなら、ETFがいちばん合理的。

迷ったらまずETF。
これは本当に鉄板だと思っている。

現物ゴールド 純金積立や金地金は投資というより資産保全

現物はどうか。

これは投資というより、資産保全に近い。
正直に言うと、僕は現物をメインでは使わない。

理由は

スプレッドが大きい

売買コストが高い

保管リスクがある

流動性が低い

このあたりがネックになるからだ。

価格が同じ1パーセント動いても、実質利益はかなり削られる。

ただし

金融システムそのものが信用できない
銀行リスクを切り離したい
長期で完全に寝かせたい

こういう思想なら現物はアリ。

投資というより、最後の砦。
保険の中の保険、という位置づけだ。

先物とCFD 短期トレード専用 レバレッジで攻めるプロ向け手段

一方で、僕が短期売買で使うのは先物とCFDだ。
理由はスピードと資金効率。

COMEXゴールド先物やCFDはレバレッジが効く。
少ない証拠金で大きなポジションを持てる。

値幅が出たときの利益スピードがまったく違う。

例えば

金が2パーセント動く
ETF → そのまま2パーセント
先物 → レバ5倍なら10パーセント

この差は大きい。

僕は

長期保有 → ETF
短期トレード → 先物やCFD

と完全に分けている。

ただし、ここは本当に難易度が高い。
ボラが大きいから、逆に振れたときの損失も一瞬だ。

初心者がいきなり触るのはおすすめしない。
まずはETFで値動きに慣れてからで十分だと思う。

僕の実戦ポートフォリオ ゴールドはこう組み込んでいる

参考までに、僕の使い分けをそのまま書くと

・コア保有 → ゴールドETF
・暴落ヘッジ → ETF追加
・短期トレード → CFDや先物
・現物 → ほぼ持たない

こんな構成だ。

ゴールドは万能ではないが、入れておくとポートフォリオの安定感が明らかに変わる。

株だけ、FXだけのときより、ドローダウンが浅くなる。
精神的にもかなり楽になる。

この「メンタル安定効果」は、実際に運用している人ほど実感できるポイントだと思う。

ゴールドはリターンを最大化するための資産ではない。
まずは退場しないための資産。

その上で、チャンスが来たら利益も取りにいく。
僕はこの距離感で付き合っている。

ゴールド投資の具体的な戦略とタイミング いつ買い どう使うのが正解か

ここまで読んでくれた人なら、もう気づいていると思う。

ゴールドは、ただ持っていれば儲かる資産ではない。
かといって、短期売買だけの投機商品でもない。

使いどころがすべてだ。

株のように業績を分析して長期保有する資産でもないし、
FXのように毎日トレードする対象でもない。

金は「局面特化型」の資産だ。

効くときは強烈に効く。
効かないときは、何年も横ばい。

だから戦略を決めずに持つと、だいたい退屈するか、途中で手放してしまう。

僕自身、ゴールドは他の資産とはまったく別枠で扱っている。
株やFXと同じロジックで考えない。

ここでは、実際に僕がやっている運用ルールを、そのまま書く。

平常時はコアとして持つ 常に少量を保有しておく理由

まず大前提として、ゼロにはしない。

これが僕の基本スタンスだ。

ゴールドは「いつ急騰するか分からない資産」でもある。
金融不安や地政学リスクは、ある日突然起きる。

そのとき、ノーポジションだと何も意味がない。

だから平常時でも、ポートフォリオの5パーセントから10パーセント程度は常に置いている。

いわば待機ポジションだ。

保険料みたいなものだから、普段は目立たなくていい。
ただ、いざというときに効いてくれればそれで十分。

この「常時少量保有」があるだけで、暴落時の精神的ダメージはかなり軽くなる。

相場はメンタルゲームだ。
この安定感は想像以上に大きい。

株式市場が崩れ始めたら追加する ゴールドが本領を発揮する局面

次に、僕が積極的に買い増すタイミング。

これは明確だ。

株式市場が崩れ始めたとき。

具体的には

・指数が大陰線連発
・VIX急騰
・円高進行
・ニュースがリスクオフ一色

この空気になったら、ゴールドを段階的に積む。

ポイントは「崩れ始め」。

暴落してからではない。
崩れ始めの初動で入る。

経験上、株が売られ始めて1日から2日遅れて金に資金が流れてくることが多い。

この時間差を狙う。

僕はこの局面でETFやCFDを機械的に追加している。
感情ではなく、ほぼルール。

だから迷わない。

金利上昇局面では無理に持たない ゴールドが弱い環境を知っておく

逆に、持っていても意味が薄い局面もある。

それが金利上昇トレンドだ。

米国金利がグイグイ上がる局面では、ゴールドは本当に弱い。
理由は単純で、金は利息を生まないから。

債券やドルに資金が流れ、金は売られる。
このとき無理に握っていると、じわじわ削られる。

だから僕は

・FOMCでタカ派
・長期金利が上昇トレンド
・ドル高が加速

この環境ではポジションを軽くする。

ゴールドを信仰しない。
ダメなときは普通に下がる。

ここを割り切れるかどうかでパフォーマンスは大きく変わる。

短期トレードはボラティリティを取りに行く 大きく動いたときだけ触る

短期売買は毎日やらない。
これも重要だ。

金は普段、わりと退屈だ。
レンジが続くときは本当に動かない。
無理にトレードするとコスト負けする。

だから

・ニュースで急変
・1日で2パーセント以上動く
・出来高急増

こういう「異常値」が出たときだけ参戦する。

静かな日は触らない。

このスタンスにしてから、無駄なトレードは激減した。

ゴールドは待つ資産。
これが僕の実感だ。

結論 ゴールドは常備薬のように持ち 必要なときだけ効かせる

ゴールド投資をひと言で表すなら、常備薬に近い。
普段は使わない。
でも、いざというときに効いてくれる。

だから常に引き出しに入れておく。

毎日飲むサプリでもなければ、短期で儲ける宝くじでもない。

守りを固めつつ、チャンスが来たら一気に働いてもらう。
僕はこの距離感がいちばんしっくりきている。

ゴールドをうまく使えるようになると、ポートフォリオ全体の安定感が一段上がる。
投資が急に「楽」になる。

これが、長年運用してきて一番の実感だ。

ゴールド投資で初心者がやりがちな失敗と注意点 勝つ前に負けを避けろ

ここまで読んでくれた人なら、もう分かっていると思う。
ゴールドは魔法の資産ではない。

安全資産という言葉のイメージだけで触ると、普通に負ける。

実際、僕のまわりでも、金は安心だから、とりあえず持っておけば大丈夫だろう、そんな感覚で入ってうまくいかなかった人を何人も見てきた。

ゴールド投資は守りの資産と言われるが、やり方を間違えれば資金はきちんと減る。
だからこそ、勝ち方より先に負け方を知っておいたほうがいい。

ここでは、現場で本当によく見る失敗パターンをそのまま共有する。
地雷の位置を知るだけで、パフォーマンスは想像以上に安定する。

安全資産だから下がらないと思い込む これが最大の誤解

いちばん多いのがこの思い込みだ。
金は安全だから値下がりしない、という誤解。

これは完全に間違いで、ゴールドは普通に下がる。

相場環境によっては半年でマイナス20パーセント近く下落することもあるし、1年以上ヨコヨコで資金が寝ることも珍しくない。
特に金利上昇トレンドでは想像以上に弱い動きをする。

安全資産というのは、常に上がるという意味ではなく、暴落時に相対的に強いというだけの話だ。
この定義を取り違えると、ただの塩漬けポジションになる。

目的を決めずに買う 長期なのか短期なのか曖昧な投資

次に多いのが、目的を決めずに買ってしまうケース。

なんとなくETFを買い、いつ売るか決めていない。
下がれば不安になり、上がればすぐ利確してしまう。

これでは戦略がブレて当然だ。

ゴールドは長期の保険として持つのか、短期トレードで値幅を取りにいくのかで、扱い方がまったく変わる資産だ。
どちらかを最初に決めないと機能しない。

僕はコア保有と短期売買を完全に分離している。
口座レベルで分けてもいいくらいだ。

この線引きがあるだけで、売買の迷いはほぼ消える。

いきなり先物やCFDに手を出す レバレッジで自滅する典型例

レバレッジ商品から入るのも典型的な失敗パターンだ。

値動きが穏やかそうだから大丈夫だろう、と軽い気持ちで触る。
そして一瞬でやられる。

金は普段は静かだが、動くときは本当に速い。
ニュースや指標1本で数パーセント飛ぶことは普通にある。

レバレッジ5倍なら、その値動きがそのまま5倍になる。
1日でマイナス15パーセントや20パーセントは十分起こり得る数字だ。

僕も短期では先物やCFDを使うが、これは完全に別ゲームだと思っている。
初心者が最初に触る領域ではない。

まずはETFで値動きに慣れる。それで十分だ。

ゴールドだけに偏る 分散の意味を忘れる危険性

ゴールドが良いと聞くと、全力で買いたくなる人もいる。
これも危ない。

金はあくまで分散要員であって、主役ではない。

株やFXと組み合わせるから意味があるのであって、金100パーセントはただの一点集中投資だ。
それではボラティリティの高いギャンブルと変わらない。

僕自身、保有比率はせいぜい10パーセントから20パーセント程度に抑えている。
効かせる資産であって、賭ける資産ではないという感覚だ。

結論 ゴールドは万能ではない だからこそポートフォリオに効く

ゴールドには弱点も多い。
金利に弱いし、配当もないし、退屈な相場も長い。

それでも、株が崩れたときや市場がパニックになったときには、本当に頼りになる動きをする。
だから僕は外さない。

信仰もしないが、軽視もしない。
道具として淡々と使う。

この距離感がいちばん長続きする。

ゴールドは派手に儲ける資産ではないが、ポートフォリオを静かに支えてくれる裏方だ。
長く運用するほど、そのありがたみが分かってくる資産だと思っている。

まとめ ゴールド投資は守りを固めながら生き残るための戦略だ

ここまで、ゴールド投資についてかなり具体的に書いてきた。

安全資産と呼ばれる理由、ETFや先物などの使い分け、実際の売買タイミング、そして初心者が陥りやすい失敗パターン。
特徴と実務の両方を理解すれば、金がどういう立ち位置の資産なのかは、もう見えているはずだ。

ゴールドは主役ではない。
株のように何倍にも化ける資産でもなければ、FXのように毎日トレードして利益を積み上げる対象でもない。
どちらかといえば地味で、動かない時間のほうが長い。

それでも、僕は外さない。

市場が荒れたとき、ポートフォリオが崩れたとき、他の資産が総崩れになる局面で、静かに効いてくるからだ。
大きく儲けさせてくれるというより、大きな失敗を防いでくれる。
この役割を持つ資産は、長く相場に残ろうとする投資家にとって想像以上に重要だと思っている。

実際、株式やFXでリスクを取るほど、ゴールドの存在がバランサーとして効いてくる。
守りがあるから攻められるし、土台が安定しているからポジションを大きく張れる。
僕にとって金は、まさにその土台だ。

そしてこれは、専業トレーダーだけの話ではない。

むしろ、これから投資を始める人ほど相性がいい資産だと思っている。
最初から大きなリターンを狙うより、まず退場しないことのほうがはるかに大事だからだ。

もしこれからゴールド投資を始めるなら、難しく考える必要はない。
まずは証券口座でゴールドETFを少額買って、ポートフォリオの5パーセント程度から組み込んでみる。
そして、株が急落した日や相場が不安定な日に、金がどう動くのかを実際に観察してほしい。

チャートを何度か一緒に見るだけで、教科書よりもはるかに深く、この資産の役割が腹落ちするはずだ。

派手さはないが、長く市場に残っている投資家ほど、だいたいゴールドを当たり前のように持っている。
それは偶然ではなく、経験則として自然にたどり着いた結果だと思っている。

ポートフォリオの片隅に、静かに置いておく。
それだけでいい。

ゴールドは、あなたの資産を守りながら、長く相場を戦うための土台になってくれるはずだ。

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ここまで読んでくれた人なら、もう分かっているはずだ。

ゴールドを持てば勝てる、
安全資産だから安心、
そんな単純な話ではない。

結局、投資の成績は商品選びではなく、どう判断するかで決まる。
金でも株でもFXでも、土台となる思考力が同じだからだ。

ここから先は、ゴールド投資をきっかけに「投資力そのもの」を底上げしたい人向けの内容になる。
実戦で使ってきた判断軸や資金管理の考え方をまとめた記事なので、ポートフォリオ全体をレベルアップさせたい人はぜひ読んでほしい。

他人のシグナルに頼らず 自分で相場を見極めたい人へ

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エントリー禁止|FXプロトレーダーが触れない相場の見極め

何から学ぶべきか迷っている人へ 投資の正しい順番を整理したいなら

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この優先順位を実体験ベースで整理したのが
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素人がFXで勝つ方法|初心者でも稼げる資金管理と手法の組み方

勝率に固執せず 資金を残す考え方を身につけたい人へ

勝率が高ければ勝てるはず。
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このテーマを数字の視点から徹底的に解説したのが
勝率を追いかけるほど、FXで勝てなくなる理由

勝率が低くてもFXで勝ち続ける人は何を見ているのか
の2本。

ゴールドをポートフォリオに組み込むときも、当てる回数より「全体がどう安定するか」を見る感覚が重要になる。
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勝率が低くてもFXで勝ち続ける人は何を見ているのか

一段上の環境認識を身につける

最終的に投資家に残る課題はひとつ。
何を基準に判断するか。

ニュースや雰囲気ではなく、相場の力関係から読む視点を持てるようになると、売買のブレは劇的に減る。

通貨の強弱という軸を使って、環境認識をどう組み立てるか。
僕が日々やっている思考プロセスを具体的にまとめたのが
通貨の強弱を制する者が為替を制す 本質を読むトレード戦略の実践知
だ。

為替の記事ではあるが、状況を整理して判断するという考え方は、ゴールド投資や株式投資にもそのまま応用できる。
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通貨の強弱を制する者が為替を制す 本質を読むトレード戦略の実践知

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この記事を書いた人

慶應義塾大学経済学部卒業、FP2級、証券外務員一種、宅建士取得。証券アナリスト(CMA)、テクニカルアナリスト(CMTA)保有。 FOREX Dealing Crop.代表、株式投資家兼為替トレーダー、不動産投資家。2007年に大学入学と同時にネット証券の口座を開設し、株式投資とFXを始める。投資開始当初は、リーマンショックの渦中で信用取引の短期売買を繰り返し、アルバイトで貯めた56万円を失う「大損」を経験。家庭教師のアルバイトをしながら株式投資とFXを続け、学費を投資で稼ぐようになる。そんな投資経験を活かして大手証券会社に就職し、自社資金を運用するプロップ・ディーラーとして10年以上勤務。現在は、専業トレーダーとして、株式投資・FXでサラリーマンの平均年収の3倍以上の収益を上げつつ、不動産投資家としても活動。東京・大阪を中心にマンション投資を行う。自身の投資で得た経験と専門知識をもとに投資の難しさや面白さ、ノウハウを世に広めていきたいと考え、FOREX Dealingを立ち上げ、情報発信を行っている。

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