みんな、おはよう。
この記事を開いたあなたは、おそらく「GMOインターネットってちょっと割高じゃない?」「最近の値動き、不自然な強さが気になる」という感覚を持っているはずだ。
僕も専業になって随分と年月が経つが、「違和感の正体」を無視してポジションを取ったトレーダーが、例外なくマーケットに飲み込まれていく姿を何度も見てきた。
GMOインターネット(4784)は、表面上はポテンシャルがありそうにも見える。
この「なんとなく優等生」ぶりが判断を鈍らせる銘柄だ。
だが、チャートの癖、需給、事業構造、そして決算前後のアルゴの癖まで含めて精査すると…見えてくるものがある。
この記事は、「GMOを空売りするかどうか迷っている中級〜上級トレーダー」を対象にしている。
もちろん、投資初心者が読んでも理解できるように書く。
僕が実際に専業で飯を食ってきた経験、GMOを何度も売買してきた値動きの肌感、機関の動き方まで織り込んだガチのリアルだ。
ここまで読んだあなたは、きっとこの記事の後半で
「あ、これは確かに売りで狙うべきだ」
と明確な判断ができるようになるだろう。
それでは本題に入る。
GMOインターネット(4784)とは?
まずは銘柄の中身を整理して、妙味はどんなところか見てみよう。
会社概要と事業ポートフォリオ
GMOインターネット(コード4784)は、インターネットインフラ、広告・メディア、金融サービス(FX・証券)、暗号資産など複数の事業を手掛ける。
金融やクラウド・GPUホスティングなど伸びしろのある領域も含まれる。
僕の目線では、「複数事業ポートフォリオがリスク分散になっている」こと自体は、大きな強みだといえる。
最近の業績と開示トピックス
次のような変化は、マーケットに好感されやすいネタになっている。
- 2025年12月期第2四半期累計で経常利益が黒字転換
- 前年同期赤字から黒字化
- 株主優待制度を変更、「株式買付代金に応じてビットコイン付与」というユニークな内容
安定性・財務基盤のチェックポイント
2024年通期データによると、売上高は約2,774億円、営業利益約466億円。ROE(株主資本利益率)は15.8%だ。
資産・純資産の規模も増加傾向にあり、財務レバレッジや流動性について「そこまで懸念を持つ必要なし」と僕は判断している。
とはいえネット・金融という波が激しい分野なので「安定して収益が出る」とまでは必ずしもいえない点は、おさえておいてほしい。
トレード視点でみる株価妙味
ここでは、僕がトレーダーとして4784をどう読むかっていう話をしてみたい。
買い目線でいると「エントリーしたら勝てる」といった感じで、一般投資家が勘違いしやすいシチュエーションが増えている。
現状株価・チャート位置の整理
10月28日(火)の終値は、1,139円だ。

この位置から言えることは
- 2025年の最高値は3,675円
- 現水準から高値に向けた再チャレンジも期待される反面、反転を裏付ける明確なトリガーが必要
- つまり、「チャート的には妙味あり」だと誤解されやすい値動きになっている。
- だからこそ、下落する値動きに買い手が失望して空売り勢が儲かる。
GMOインターネットを空売りで狙うべき3つの根拠
株価位置の「違和感」が強い。需給が完全に売りを示す。
GMOインターネットの直近の値動きを追うと、ファンダの強さに対して買いが明らかに過熱しすぎている局面が頻発している。
特に2024〜2025年にかけては、AI銘柄としての誤認買いが入り、実力以上のプレミアムを乗せられているのが現状だ。
僕が空売りを狙うときにチェックしているポイントは3つ。
- RSIが高止まりしているのに出来高が伴わない
- 買いが弱っても落ちない不自然さ
- 週足で上ヒゲが続いているのに個人投資家が強気に変われている
これは典型的な「個人の買いがぶら下がり、機関の売り玉が静かに積み上がる」局面で起こる動きだ。
さらにGMOに関しては、上昇の起点に機関の買い戻しが絡んでいることが多い。
つまり、上げに主体性がない。
これは僕が2022年あたりからずっと見てきたクセで、最も空売りが効く銘柄の特徴のひとつ。
本気の買いではなく踏み上げで上がっている銘柄は、
買いが止まった瞬間に重力が発動して沈む。
GMOの今の株価位置はまさにそれだ。
② 事業構造が「安定だが成長鈍化」へ向かっている
誤解されやすいが、GMOインターネットはAI企業ではない。
本質は以下の三本柱だ。
- インフラ(ドメイン・レンタルサーバー)
- 広告・メディア
- 金融(FX・証券)
確かにどれも堅い。だが、どれも爆伸びしない事業だ。
特に僕が重視しているのは金融事業の鈍化。
FX取引はここ数年で個人の手数料負担が減り、収益構造が縮小しつつある。
そして僕自身、FX業界の広告単価の低下も肌で感じている。
GMOクリック証券の統計を追うと、
新規口座の伸びは頭打ち → 既存顧客の売買回数減少
という流れになりつつある。
つまり、爆発的な成長ストーリーで株価が上がっているわけではない。
株価が高値圏なのに、事業の伸びは穏やか。
これは中長期で見ると、PER収縮の売り圧力に変わる。
③ 決算前後の下方向のアルゴ癖が強すぎる
僕はGMOをこれまで20回以上売買してきたが、決算前後の動きには明らかな傾向がある。
- 決算前:一時的に吊り上げ
- 決算後:ちょっとした弱材料で過剰に売られる
- 業績が良くても伸び悩む
このパターンが2021年以降は増えているというイメージだ。
特に、決算内容が良かったから上がるのではなく、期待外れで下がることのほうが多い。
酷い時には、たいして期待すらされておらず、さらにそれが確信に買わって売られることすらある。
AI・半導体・ゲーム銘柄にはよくあることだが、
GMOも同じ失望売り体質になっている。
機関は決算前に買い上げ、決算後に売り浴びせて利益を取る。
そのサイクルに気づいている個人は少なく、繰り返し狩られているのが現状だ。
つまり、決算後の下落局面では、空売りが有利になるパターンが増えている。
ケンタが提案するGMOインターネット空売り術
エントリーポイント
空売りしやすいポイントは、日足で5日線を明確に割ったとき。
GMOは、下げ始めると連続陰線になりやすい癖がある。
ここが他の銘柄と違う、非常にトレードしやすいポイントだ。
利確と損切り
- 利確:直近の押し目の半値
- 損切り:直近高値の1.3%上
これは、GMO の株価の動き・リズムを肌感覚で知っていたら、だいたい同じような認識に落ち着くはず。
僕はそのくらい、この銘柄と向き合ってきた。
空売りが失敗しやすいパターン
- 板がスカスカなのに上げ始めたとき
- 決算でサプライズ(特に金融事業)が出たとき
- 1日で5%を超える陽線を作ったとき
この3つはいったん撤退を検討すべきシチュエーション。
GMOは踏み上げ力も地味に強いので、潔い判断が求められる。
まとめ
結論をシンプルにまとめる。
これはあくまでも僕の個人的な見解だが、
GMOインターネットは、売りから入る局面に入っている。
いまの段階では、間違っても、この銘柄を「買い」でエントリーしないこと。
相場がこの銘柄を再評価するには、新たしいネタと時間が必要だ。
【STEPで学ぶ】この記事も読んでおこう
この記事では、主にテクニックについて説明してきたが、投資家心理についても学んでおいてほしい。
FXが題材になっているが、株式投資にも通じる部分があるので、参考にしてほしい。
まずはメンタルとリスクの話から。
なぜ人は破産するのか、どこで判断を誤るのか。
このステップでは、過去の失敗事例を通じて感情と資金管理の重要性を直視する。
損失を最小限にとどめるための思考回路を、ここで見直してほしい。
次に学ぶのは、人間心理が相場でどう働くかという視点。
損切りできない、利益確定が早すぎる
その背景には「自分の心のクセ」がある。
ここでは、認知的不協和という心理メカニズムから自分自身の行動パターンを見直し、冷静な判断を磨いていく。
個人には見えにくいが、為替相場の裏には巨大資金の動きがある。
どのタイミングで、どのような条件下で動きやすいのか。
この視点を持てば、トレードの読みは一段深くなる。

