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ドル円はいまなぜ揺らぎ動くのか | 介入観測下のレートとテクニカル

USD/JPY price volatility during intervention watch in Jan–Feb 2026

為替介入は、現時点では確認されていない。
それにもかかわらず、円は短時間で大きく買い戻された。

この動きを見て、違和感を覚えた人もいるはずだ。
ニュースを追っても、決定打になる材料が見当たらない。
それでもレートだけが先に動いている。

今回の円高は、何か新しい情報が出た結果ではない。
むしろ、これまで黙認されてきた前提が急に信用されなくなった
その変化に、最初に反応したのは慎重な資金ではない。
もっと短い時間軸で、逃げ足の速い取引だ。

いま市場で起きているのは、方向感の形成ではない。
同じ考え方に寄りすぎた状態が、一度ほぐれただけだ。
だから値動きは荒く、説明は後付けになる。

この局面を、ニュースの多寡で判断すると見誤りやすい。
見るべきなのは、レートがどこで止まり、どこで反応を強めたか。
そして、その反応がどの時間軸のものかだ。

ここから先は、事実が出る前に動く相場を前提に話を進める。
静観が正解になる場面と、そうでない場面の違いを整理する。

本記事は、楽天証券株式会社が公式ウェブサイト及びマーケットスピード2で公開している為替レート、テクニカル指標などの一次情報をもとに、筆者自身の投資経験と調査結果を踏まえて整理・分析しています。

楽天証券株式会社 公式サイト

本記事は特定の投資行動を推奨するものではなく、将来を見据えた資産形成を検討する際の判断材料を提供することを目的としています。

目次

介入が未確認のまま相場が動いたときに起きる歪み

介入が行われた事実はない。
それでも円は一方向に振れ、値幅だけが先に拡大した。

この手の動きは、材料不足でも過剰反応でも説明できない。
相場の内部で、前提の置き所が一斉にずれたときにだけ起きる。
今回の局面も、その条件に当てはまる。

口先介入が効いたのではなく、効いてしまう状態だった

当局発言そのものが相場を動かしたわけではない。
発言が出た瞬間、反応せざるを得ない取引が一定量存在していた。

円を売ること自体が問題だったのではない。
円を売り続ける前提が、同時に疑われた
その瞬間、判断の基準は収益性から安全性に切り替わった。

最初に崩れたのは実需ではなく短期の積み上がり

この動きに、実需の連続性は見えない。
値段の飛び方が、あまりにも早い。

崩れたのは、方向性に自信を持っていた取引ではない。
逃げる理由があれば、即座に手仕舞う前提の取引だ。
だからこそ、値動きは一方向でも、足元は不安定になる。

価格が示したのは方向ではなく不在だった買い手

円高が進んだ理由を探すと、買いが強かったように見える。
だが実際に起きていたのは、売り手が消えた時間帯だ。

価格は、積極的な意志よりも、参加者の不在を正直に映す。
今回の値動きは、買いたい人が増えた結果ではない。
売り続ける人が、一時的にいなくなった結果だ。

この歪みが示す短期と中期の見え方の違い

短期では、この種の歪みは自己増殖しやすい。
理由は単純で、説明が追いつかないからだ。

一方で、中期では前提が再点検される。
未確認のまま続いた警戒が、どこで現実と擦り合わされるか
そこが、この動きの分岐点になる。

現在のドル円は153円台で何が変わったのか

現在のドル円は153.09から153.12近辺で推移している。
これは1月27日高値154.88から安値152.87まで下落した後の戻りが止まっている水準だ。

重要なのは水準そのものではない。
どの時間足でどの支持を割り込んだかだ。

今回の下落は月足や日足のトレンド転換ではない。
一方で短期構造は明確に切り替わっている。

日足では上昇トレンドが維持されたまま短期の歪みが発生している

日足チャートでは200日移動平均線は152円台後半に位置している。
現在値153円台はこの200日線を明確に上回っている。

つまり日足ベースでは上昇トレンドは否定されていない。
この前提は現時点で崩れていない。

一方で直近の陰線は20日移動平均線を明確に下回って引けている。
この事実は短期的な買いの優位性が失われたことを示している。

長期は維持され短期だけが崩れた。
これがいまの相場の正確な状態だ。

60分足では154.00を境に売買主体が完全に入れ替わった

60分足を見ると154.00近辺が明確な分岐になっている。
この水準を割り込んだ以降ローソク足の戻りは154円台に定着していない。

同時に短期移動平均線は下向きに転じている。
価格はその下側で推移している。

これは裁量トレーダーが押し目と見なす形ではない。
戻りを待って売る側が主導権を持っている形だ。

この時間足ではトレンドはすでに下方向に切り替わっている。

5分足では下落の勢いではなく戻りの弱さが際立っている

5分足では152.87で一度下げ止まりが確認されている。
ただしその後の戻りは154.00に届いていない。

反発局面では陽線の実体が短く上ヒゲが出やすい。
下落局面では陰線の実体が連続しやすい。

これは新規の円買いが強い形ではない。
ドル買いの戻りが成立していない形だ。

短期的には売りが主導し続けている。

この位置付けが次の展開を限定している

現在の153円台は底打ちを示す形ではない。
同時に崩壊を示す形でもない。

日足の200日線を割り込まない限り中期トレンドは継続扱いになる。
一方で154.00を明確に回復しない限り短期は戻り売り優位が続く。

この2つの前提が同時に存在している。
だから相場は荒れやすく方向感が出にくい。

次のセクションでは
この153円台でどの反応が出た場合に短期の下落が一段進むか
逆にどの形が出れば短期構造が修正されるか
を具体的に切り分ける。

153円台で分岐する短期シナリオと失効条件

現在の153円台は結論点ではない。
この水準は短期構造が次の段階へ進むかどうかを判定するための分岐帯だ。

ここで重要なのは方向ではなく反応だ。
同じ153円台でも出方によって意味は大きく変わる。

152.87を明確に割り込んだ場合の短期シナリオ

直近安値は152.87だ。
この水準を5分足と60分足の両方で実体ベースで割り込み定着した場合、短期の売りは一段進みやすくなる。

152.87は直近下落の終点であり、この水準を割ると短期で参照できる支持が消える。
この場合の売りは新規ではなく追随になりやすく、値動きは速くなり反発は浅くなる可能性が高い。

このシナリオでは短期の逆張りは分が悪い。
選択肢は売りの継続か様子見に絞られる。

153円台を維持し続けた場合の時間調整

一方で153円台を維持し続ける動きも想定される。
この場合に重要なのは下げ止まりと誤認しないことだ。

152円台を下ヒゲで拒否する形が続き、同時に戻りが154円台に届かない状態が続く場合、相場は方向ではなく時間を消費するフェーズに入る。
短期売りの利益確定と新規の買い見送りが同時に起きやすい状態だ。

この局面では値幅は縮小しやすいが、次の動きに向けたエネルギーは蓄積される。

154.00を回復した場合でも構造が変わらない条件

154.00は現在の短期構造における分水嶺だ。
ただし一時的に154.00を回復しただけでは短期構造は修正されない。

60分足で154円台に実体が定着し、その後の押しが153円台後半で止まる。
この形が確認できて初めて短期構造は修正に向かう。

それがない限り154円台への戻りは戻り売りの機会として扱われやすい。

この短期分岐が次の時間軸を決める

ここで整理したのは短期の話だ。
だが短期の出方はそのまま次に市場が注目する時間軸を決める。

153円台での反応が急落になるか時間調整になるか構造修正に向かうかで、次に意識されるのは5分足か60分足か日足かが切り替わる。

次のセクションでは、この短期分岐が中期の見通しにどう接続されるかを扱う。

153円台で分岐する短期シナリオと失効条件

現在の153円台は結論点ではない。
この水準は短期構造が次の段階へ進むかどうかを判定するための分岐帯だ。

ここで重要なのは方向ではなく反応だ。
同じ153円台でも出方によって意味は大きく変わる。

152.87を明確に割り込んだ場合の短期シナリオ

直近安値は152.87だ。
この水準を5分足と60分足の両方で実体ベースで割り込み定着した場合、短期の売りは一段進みやすくなる。

152.87は直近下落の終点であり、この水準を割ると短期で参照できる支持が消える。
この場合の売りは新規ではなく追随になりやすく、値動きは速くなり反発は浅くなる可能性が高い。

このシナリオでは短期の逆張りは分が悪い。
選択肢は売りの継続か様子見に絞られる。

153円台を維持し続けた場合の時間調整

一方で153円台を維持し続ける動きも想定される。
この場合に重要なのは下げ止まりと誤認しないことだ。

152円台を下ヒゲで拒否する形が続き、同時に戻りが154円台に届かない状態が続く場合、相場は方向ではなく時間を消費するフェーズに入る。
短期売りの利益確定と新規の買い見送りが同時に起きやすい状態だ。

この局面では値幅は縮小しやすいが、次の動きに向けたエネルギーは蓄積される。

154.00を回復した場合でも構造が変わらない条件

154.00は現在の短期構造における分水嶺だ。
ただし一時的に154.00を回復しただけでは短期構造は修正されない。

60分足で154円台に実体が定着し、その後の押しが153円台後半で止まる。
この形が確認できて初めて短期構造は修正に向かう。

それがない限り154円台への戻りは戻り売りの機会として扱われやすい。

この短期分岐が次の時間軸を決める

ここで整理したのは短期の話だ。
だが短期の出方はそのまま次に市場が注目する時間軸を決める。

153円台での反応が急落になるか時間調整になるか構造修正に向かうかで、次に意識されるのは5分足か60分足か日足かが切り替わる。

次のセクションでは、この短期分岐が中期の見通しにどう接続されるかを扱う。

いま想定される短中期展開の幅と注意すべき前提

ここまで整理してきた通り現在の相場は短期では構造が切り替わり中期では前提がまだ維持されている状態にある。
このズレが現在の不安定さを生んでいる。

短期は153円台を軸に振れ幅が先行しやすい

短期では153円台が反応の中心になる。
この水準は下に抜けた場合は支持が薄く上に戻った場合も抵抗が待っている。

そのため下方向は一時的に走りやすく上方向は継続しにくい非対称な動きになりやすい。
短期で方向を当てにいくよりどこで失速するかを確認する相場だ。

中期は日足75日線が維持される限り前提は変わらない

中期の前提は明確だ。
日足75日線を終値で割らない限りこれまでの構造は否定されない。

短期で大きく振れても日足で75日線上に戻して引ける動きが続く限り中期の参加者は動かない。
このため短期の荒れがそのまま中期の流れに直結するとは限らない。

介入を巡る思惑は短期を揺らしても中期を決めない

現時点で介入は確認されていない。
今後も確認されない可能性はある。

ただし短期では介入観測だけで値幅が出る。
中期では介入そのものより価格の位置が優先される。

この違いを混同すると短期のニュースに引きずられて中期の前提を誤認しやすくなる。

いまの相場で起きやすいのは方向ではなく選別だ

いま起きているのは一方向への収束ではない。
時間軸ごとの選別だ。

短期は反応を見る。
中期は位置を見る。
この役割分担が崩れない限り相場は荒れながらも一定の範囲に留まりやすい。

現在の相場環境

現時点で言えるのは短期は不安定で中期は未確定であり結論は日足の引けに委ねられているということだ。
この状態が続く限り相場は説明よりも反応が先に出る。

それが現在の市場環境だ。

本記事は、FXや為替トレードを推奨する目的で作成したものではありません。投資にはリスクが伴います。掲載内容は市場分析と筆者の見解をまとめたものであり、ご自身の状況やリスク許容度に応じて、慎重に投資判断を行いましょう。

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この記事を書いた人

慶應義塾大学経済学部卒業、FP2級、証券外務員一種、宅建士取得。証券アナリスト(CMA)、テクニカルアナリスト(CMTA)保有。 FOREX Dealing Crop.代表、株式投資家兼為替トレーダー、不動産投資家。2007年に大学入学と同時にネット証券の口座を開設し、株式投資とFXを始める。投資開始当初は、リーマンショックの渦中で信用取引の短期売買を繰り返し、アルバイトで貯めた56万円を失う「大損」を経験。家庭教師のアルバイトをしながら株式投資とFXを続け、学費を投資で稼ぐようになる。そんな投資経験を活かして大手証券会社に就職し、自社資金を運用するプロップ・ディーラーとして10年以上勤務。現在は、専業トレーダーとして、株式投資・FXでサラリーマンの平均年収の3倍以上の収益を上げつつ、不動産投資家としても活動。東京・大阪を中心にマンション投資を行う。自身の投資で得た経験と専門知識をもとに投資の難しさや面白さ、ノウハウを世に広めていきたいと考え、FOREX Dealingを立ち上げ、情報発信を行っている。

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