2026年1月27日に公示された衆議院議員総選挙は、2月8日に投開票が行われました。
全国の小選挙区および比例代表で開票作業が進み、選挙結果は2月9日未明に判明しています。
今回の衆議院議員総選挙は、任期満了に伴う総選挙として実施されました。
選挙期間中は、物価、賃金、社会保障、財政運営、外交・安全保障などが主要な論点として扱われました。
投票日当日は全国各地で投票が行われ、夜間を通じて開票作業が続きました。
中央選挙管理会および各選挙管理委員会の発表により、衆議院の議席配分が確定しています。
衆議院の議席構成は、今後の国会運営に直結します。
内閣の枠組みや法案審議の進め方に影響を及ぼすためです。
本記事では、選挙結果について、公式発表と報道内容を基に事実関係を整理します。
獲得議席数と勢力図を中心に、結果を分かりやすく伝えます。
主要政党の獲得議席
確定した開票結果によると、主要政党の獲得議席数は次のとおりです。
| 政党名 | 議席 | 区分 |
| 自民党 | 316 | 与党 |
| 維新 | 36 | 与党 |
| 中道改革 | 49 | 野党 |
| 国民民主 | 28 | 野党 |
| 参政党 | 15 | 野党 |
| みらい | 10 | 野党 |
| その他 | 10 | 野党 |
| 合計 | 465 | 定数 |
与党勢力と国会運営の重要ライン
| 指標(基準数) | 結果との比較 |
| 与党合計 (352議席) | 過半数を大きく上回る 安定した政権基盤 |
| 過半数 (233議席) | +119 の余裕 強固な多数派を形成 |
| 3分の2ライン (310議席) | +42 の余裕 自民単独でも充足 |
前回選挙との比較で分かる増減
前回の衆議院議員総選挙は2024年に実施されました。
今回と前回の数値を比較したのが次の表です。
| 政党名 | 今回 / 前回 | 増減 |
| 自民党 | 316 / 191 | +125 |
| 中道改革 | 49 / 172 | -123 |
| 維新 | 36 / 34 | +2 |
| 国民民主 | 28 / 27 | +1 |
| 参政党 | 15 / 3 | +12 |
| みらい | 10 / 0 | +10 |
前回、自由民主党の獲得議席は191議席でした。
今回の316議席は、前回から125議席の増加となります。
316 − 191 = 125
中道改革連合の前身である旧立憲民主党(148)と旧公明党(24)の合計は172議席でした。
今回の49議席は、前回から123議席の減少です。
172 − 49 = 123
日本維新の会は前回34議席でした。
今回の36議席は、2議席の増加です。
国民民主党は前回27議席でした。
今回の28議席は、1議席の増加です。
議席を割合で見ると何が分かるか
議席数は、そのままでも理解できます。
割合に置き換えると、全体の重みが明確になります。
衆議院全体に占める与党と野党の割合
衆議院の定数は465議席です。
与党の獲得議席は352議席です。
352 ÷ 465 = 約75.7%
野党側は113議席です。
113 ÷ 465 = 約24.3%
実際の差は
352 − 113 = 239議席
過半数との距離を数字で測る
過半数は233議席です。
352 − 233 = 119議席
仮に119議席を失っても、過半数は維持されます。
小選挙区と比例代表を分けて考える
衆議院は、小選挙区289議席、比例代表176議席で構成されています。
289 ÷ 465 = 約62.2%
176 ÷ 465 = 約37.8%
小選挙区の結果が全体の多数を左右する仕組みです。
小選挙区と比例代表で結果はどう違ったか
小選挙区の特徴
小選挙区は289議席です。
1選挙区につき当選者は1人です。
勝敗がそのまま議席数に反映されます。
比例代表の特徴
比例代表は176議席です。
全国11ブロックに分かれ、得票数に応じて配分されます。
得票の合計が議席に反映されます。
制度の違いが結果の見え方を分ける
小選挙区は勝敗が早く確定します。
比例代表は集計完了後に確定します。
特別多数決ラインと議席数の関係
特別多数決に必要な議席数
465 × 2 ÷ 3 = 310議席
与党議席との差
与党の獲得議席は352議席です。
352 − 310 = 42議席
割合で見た議席の位置
310 ÷ 465 = 約66.7%
352 ÷ 465 = 約75.7%
約9ポイント上回っています。
数字から読み取れる条件
与党は
過半数233を上回る
3分の2である310も上回る
いずれの基準も満たしています。
42議席の余裕がある水準です。
小選挙区の積み上がりが全体に与えた影響
ここでは、すでに示した議席数と制度を前提にします。
新しい数値は置きません。
過半数との関係
衆議院の過半数は233議席です。
比例代表だけでは、この数に届きません。
この条件の下では、過半数を左右するのは小選挙区の積み上がりです。
与党議席の構成
与党の獲得議席は352議席です。
この数は、小選挙区と比例代表の合算で成り立っています。
議席の厚みは、比例代表だけで説明できる水準ではありません。
小選挙区での勝利が、全体構成の土台になっています。
制度上の帰結
衆議院の定数や配分方式は、選挙ごとに変わりません。
今回の結果も、この枠の中で積み上がっています。
どの政党が伸びたかではなく、どの制度で議席が積み上がったかを見ると、全体の構成は整理しやすくなります。
衆議院の議席構成が国会運営に与える影響
衆議院の議席構成は、選挙結果そのものよりも、その後の国会運営に直接関係します。
ここでは、制度上の事実だけを整理します。
衆議院の優越が及ぶ手続き
衆議院の優越により、今回の議席数であれば内閣指名は確実に行われます。
両院で指名が異なった場合は、衆議院の議決が優先されます。
予算案は、衆議院で先に審議されます。
参議院が否決または議決しない場合でも、一定期間が経過すれば衆議院の議決が優先されます。
法案についても、衆議院で可決後に参議院へ送付されます。
議席数が意味するもの
議席数は政策の中身を決めるものではありません。
影響するのは、審議の進み方です。
委員会の構成、議事日程の調整、採決のタイミングは、衆議院の議席構成を前提に決まります。
今回の結果では、制度上、衆議院での手続きが滞りにくい構成になっています。
参議院の多数とは一致しない場合もあります。
参議院側の状況は、衆議院とは切り分けて考える必要があります。
成立する議決と成立しない議決
| 手続き(必要数) | 判定と現有勢力 |
| 内閣総理大臣指名 (233以上) | 【確実】 与党352議席で充足 |
| 予算案の可決 (233以上) | 【確実】 与党352議席で充足 |
| 法律案の再可決 (310以上) | 【可能】 与党352議席で充足 |
| 憲法改正の発議 (310以上) | 【可能】 与党352議席で充足 |
| 自民単独での発議 (310以上) | 【可能】 自民316議席で充足 |
衆議院の定数は465議席です。
過半数は233議席です。
特別多数決に必要な数は310議席です。
与党の獲得議席は352議席です。
352 > 233
過半数を上回っています。
内閣指名、予算案、通常の法律案は可決されます。
衆議院の議決が優先される手続きも成立します。
一方で、特別多数決が必要な議決では条件が変わります。
352 − 310 = 42
42議席の差があります。
この42議席分が動けば、特別多数決は成立しません。
野党の獲得議席は113議席です。
過半数を崩すには足りません。
ただし、3分の2を下回らせる規模ではあります。
比例代表は176議席です。
この枠だけでは過半数233に届きません。
したがって、衆議院でどの議決が成立するかは、小選挙区289議席の結果に左右されます。
233は超えています。
310も超えています。
差は42議席です。
この関係が、今回の衆議院議員総選挙の結果から読み取れる事実です。
憲法改正発議と今後の政治展望
今回の選挙結果で、自民党は316議席を獲得しました。
衆議院の3分の2にあたる310議席を単独で上回っています。
この数字は、単なる多数確保ではありません。
憲法改正手続きに直接関係する水準です。
ここでは、制度上の事実だけを整理します。
衆議院における発議要件
既述の通り、自民党単独で310議席(3分の2)を超えています。
衆議院側の手続きについては、連立相手や他党の賛否に左右されず、自民党主導で進めることが制度上可能となります。
参議院の状況
参議院でも自民・維新などの改憲勢力が3分の2を維持している場合、発議要件は両院で満たされます。
衆議院単独ではなく、両院同時に基準を超えることで、憲法改正の国会発議が現実的な選択肢になります。
想定される政治日程
衆院選後の政治日程は次の流れが想定されています。
2026年2月中旬
特別国会召集
内閣総理大臣の指名選挙
2026年3月以降
憲法審査会の本格稼働
改正項目の絞り込み
2026年内
国会による改正発議
衆参両院での議決
発議後60〜180日以内
国民投票の実施
いずれも、憲法に基づく手続きです。
議席数がもたらす制度上の効果
316という議席数は、通常の法案処理だけでなく、国会運営全体にも影響します。
参議院で法案が否決された場合でも、衆議院では再可決が可能です。
憲法59条2項に基づき、出席議員の3分の2以上で成立します。
衆議院で3分の2を単独で確保している状況では、この再可決が制度上常時可能な状態になります。
また、衆議院で3分の2という水準を得たこと自体が、参議院側の議論や各党の判断に影響を与えることになります。
議席数は政策内容を決めるものではありません。
ただし、手続きを進める可否は、議席数で決まります。
今回の結果は、その基準を単独で満たしたという点にあります。
本記事の数値および制度に関する事実関係は、総務省、中央選挙管理会の公表資料および主要報道機関の選挙速報を基に整理しています。
