FOREX Dealing専属アナリストのMichaelです。
2月11日は建国記念の日です。
カレンダーを見て、祝日だなと気づく。
多くの人にとっては、そのくらいの距離感かもしれません。
この日は、日本が生まれた日を決めるための記念日ではありません。
戦後に整理され、日本という国が続いてきた事実を記念する日として残っています。
株式市場は休場になります。
仕事も休みになり、街の空気は平日とは少し変わります。
仮に、外に出た人が1,000万人いたとします。
1人あたりの支出が3,000円増えれば、
1,000万人に3,000円を掛けて、300億円です。
大きなイベントがなくても、祝日になるだけで、これくらいのお金は動きます。
そして、この日は時間の流れも変わります。
仕事に使っていた時間が減り、少し余白が生まれる。
相場との距離感も、自然と変わってきます。
この記事では、建国記念の日がどういう経緯で生まれた祝日なのか。
この1日が、人の動きや経済にどんな変化をもたらしているのか。
数字を手がかりに、順番に見ていきます。
建国記念の日は、どうやって今の形になったのか
建国記念の日は、最初から今の名前で呼ばれていた祝日ではありません。
2月11日という日付も、その意味も、時代ごとに少しずつ変わってきました。
この祝日を振り返ってみると、日本がどんな考え方を選んできたのかが、何となく見えてきます。
紀元節と呼ばれていた頃
2月11日は、かつて紀元節という祝日でした。
神武天皇が即位したとされる日を、日本の始まりとして置いたものです。
根拠になっていたのは、日本書紀の記述です。
今の感覚で見ると、史実というより神話に近い話です。
ただ、当時の人たちは、史実かどうかよりも、日本が始まった日という物語を重ねていました。
学校行事や式典を通して、この日を意識する場面も多かったようです。
戦後、祝日ではなくなった時期
戦争が終わると、紀元節はなくなります。
神話と国家を強く結びつける考え方が、戦後の社会には合わなくなっていきました。
ここで変わったのは、祝日に込められていた意味です。
2月11日という日付そのものが、否定されたわけではありません。
そのため、この日はしばらく、祝日ではない状態でカレンダーに載ることになります。
建国記念の日という名前になった理由
1966年、2月11日は再び祝日になります。
ただし、紀元節という名前は使われませんでした。
選ばれたのが、建国記念の日という呼び方です。
建国記念日ではなく、建国記念の日です。
日付を断定せず、国が成り立ってきた事実を記念する。
この言い方には、当時の慎重さがにじんでいます。
神話に寄りすぎず、歴史を切り離すわけでもない。
その間に落ち着いたのが、今の建国記念の日です。
今も続く、この祝日の距離感
建国記念の日は、前に出てくる祝日ではありません。
街の雰囲気も、普段の休みと大きくは変わらないように見えます。
それでも、この祝日はカレンダーから消えず、毎年同じ場所に残っています。
この少し距離のある感じが、建国記念の日らしさなのかもしれません。
次は、この祝日が、人の動きや経済にどんな影響を与えているのかを見ていきます。
建国記念の日と、2月11日という日
2月11日は、たまたま、なんとなく選ばれた日ではありません。
かといって、歴史の教科書に太線を引けるほど、はっきりした日でもありません。
この少し距離のある感じが、建国記念の日の雰囲気につながっています。
2月11日が選ばれた理由
2月11日は、日本書紀に出てくる神武天皇の即位の日に由来します。
当時の暦を今の暦に置き換えると、この日付になります。
史実として細かい部分まで固まっている話ではありません。
それでも、日本の始まりを語るときには、長く使われてきた日です。
正確かどうかよりも、長い時間をかけて語り継がれてきたこと。
祝日として残っている理由は、その点にあります。
年に一度、国の始まりに少しだけ意識が向く。
それくらいで、この祝日は十分だったのかもしれません。
日付を変えなかったという選択
祝日は、配置の仕方で印象が変わります。
連休になりやすい日もあれば、単独でポツンと置かれる日もあります。
2月11日は、毎年同じ日付です。
週のどこに当たるかは、その年次第です。
連休になる年もあれば、1日だけ休みになる年もあります。
遠出する人が多い年もあれば、近場で過ごす人が多い年もあります。
使われるお金の出方も、年ごとに少しずつ違います。
ただ、大きく振れることはあまりありません。
祝日として見ると、全体的に落ち着いた動きをする日です。
投資のカレンダーで見る2月11日
投資のカレンダーに当てはめると、2月11日は少し静かな位置にあります。
決算発表が増え始め、年度末を意識した動きがゆっくり出てくる頃です。
この時期に祝日が入ると、株式市場はいったん休みます。
取引は止まりますが、ニュースや数字は流れ続けます。
海外市場や為替も、普段と変わらず動いています。
売買は、前後の日に分かれます。
相場の流れが、一度区切られるように感じる場面もあります。
建国記念の日そのものは目立たなくても、日本のお金と時間の流れにささやかな区切りを入れている。
2月11日は、そんな日です。
建国記念の日が生む消費とお金の動き
建国記念の日は、仕事が休みになり、株式市場も休場になります。
その影響で、出かける人が増え、外食や移動などの支出が普段より少し増えます。
祝日になるだけで、人の行動が変わり、その分だけお金も動きます。
ここでは、その動きを数字に置き換えて考えてみます。
祝日に動くお金を数字で考える
まず考えたいのは、この日に外に出る人の数です。
仮に、外出する人が1,000万人いるとします。
次に、1人あたりの支出です。
外食や移動、ついでの買い物で、普段より3,000円多く使うと仮定します。
1,000万人に3,000円を掛けると、300億円です。
祝日1日として見れば、決して小さな金額ではありません。
平日との差分に注目する
ただ、この300億円すべてを祝日の効果と考えるのは現実的ではありません。
平日でも、外出してお金を使う人は一定数います。
仮に、平日の外出支出を2,000円とします。
祝日の支出が3,000円なら、増えた分は1,000円です。
この1,000円が1,000万人分積み上がると、100億円になります。
祝日による上乗せとして見るなら、この数字の方が感覚に近いはずです。
お金が増えやすいところ
建国記念の日に増えやすい支出には、はっきりした傾向があります。
高額な買い物が急に増えるわけではありません。
外食が自炊に置き換わる。
移動で電車や特急を使う。
買い物が1点増える。
こうした行動が重なり、結果として数字になります。
1回あたりは数百円から数千円でも、人数が多ければ無視できません。
投資の目線で見ると
建国記念の日の経済効果は、毎年ほぼ同じ条件で発生します。
大きく外れることが少なく、事前に想像しやすい動きです。
2月中旬は、決算を意識し始める時期でもあります。
消費が100億円規模で上積みされるだけでも、業種によっては数字の見え方が変わります。
建国記念の日は目立つ祝日ではありません。
それでも、人の行動とお金の流れを確実に変える1日です。
建国記念の日を「時間の感覚」で捉えてみる
2月11日は、不思議と予定が入りにくい日です。
連休にもなりにくく、前後はいつもの平日。
カレンダー上では目立たないのに、時間だけが静かに残ります。
この残り方が、ほかの休日と違います。
平日の時間は、どう削られているか
1日は24時間あります。
平日は、睡眠に7時間、仕事に8時間、通勤に1時間、身の回りのことに2時間ほど使う人が多いでしょう。
合計は18時間です。
残るのは6時間。
24 − 18 = 6
この6時間は、仕事終わりに細かく分かれて現れます。
夕食を取って、スマホを見て、気づけば夜。
考え事を続けるには、どうしても落ち着きません。
建国記念の日は、同じ時間がどう残るか
条件は変えずに、2月11日を当てはめます。
睡眠と身の回りのことに使う時間は同じです。
使われるのは9時間。
残りは15時間です。
24 − 9 = 15
平日との差は9時間。
15 − 6 = 9
数字だけを見ると、単に休みが増えただけに見えます。
ただ、実感としては、時間のまとまり方が違います。
土日と比べると、ここが違う
土日も時間はあります。
ただ、掃除や買い物、家族の用事が自然と入りやすい。
結果として、自由な時間はあっても、白紙のまま残る時間は少なくなります。
2月11日は、平日の途中にあります。
用事を入れる理由が少なく、時間だけが残りやすい。
これを一度、式にしてみます。
使える時間 = 残った時間 − 予定
平日は、残った時間が少ない。
土日は、残った時間は多いが予定も多い。
建国記念の日は、残った時間が多く、予定が少ない。
考え続けられる時間は、どれくらいか
空いている時間と、考え続けられる時間は別です。
平日の6時間のうち、
落ち着いて使えるのは3時間ほどが現実的です。
建国記念の日の15時間のうち、
私生活に8時間使っても7時間残ります。
7 ÷ 3 ≒ 2.3
考えることに使える時間は、
平日の2倍以上になります。
判断を、数字で並べてみる
ここで投資の話に戻ります。
判断の良し悪しは、回数よりも中身で効いてきます。
判断を、次の形で見てみます。
判断の密度 = 判断に盛り込んだ情報量 ÷ 判断に使った時間
平日の夜を想像してください。
30分で結論を出すとします。
ニュースとチャートを一通り見て、判断に盛り込めた情報量を30と置きます。
30 ÷ 30分 = 1
次に、2月11日です。
同じテーマに90分使える。
過去の取引を見返し、別のシナリオも考える。
盛り込めた情報量を90とします。
90 ÷ 90分 = 1
密度だけ見ると、数字は同じです。
ただ、違いはその使い方です。
平日は、30分の判断を1日に3回重ねやすい。
建国記念の日は、90分の判断を1回だけ行いやすい。
これをまとめると、こうなります。
投資成果 = 判断の密度 × 判断回数 × 継続年数
この日は、判断回数を増やす日に向いていません。
判断の中身を重くする日に向いています。
この1日の使いどころ
2月11日は、無理に売買する日ではありません。
考える時間をまとめて取る日に向いています。
過去の取引を見返す。
やらない条件を決める。
次に動く場面を整理する。
平日では足りず、
土日では散らかりやすい作業が、ちょうど収まる。
それが、建国記念の日です。
建国記念の日を投資の目線で考える
建国記念の日が来ると、相場は一度、間が空きます。
売買ができない、というより、判断が少し宙に浮く。
急いで決める必要がなくなり、決めなくていい時間が増える。
この変化は、数字には表れにくいですが、投資を続けていると、じわっと効いてきます。
休みが入ると、人の行動も少しずつ変わります。
外食や移動が増え、普段は使わないお金が、気づかないうちに動く。
一回一回は小さくても、人数が多いと無視できない規模になります。
ただ、投資の視点でいちばん大きいのは、そこではありません。
時間です。
チャートから離れる時間。
売買を考えない時間。
相場と距離を取る時間。
建国記念の日は、相場が止まる日というより、自分の判断を一度、外から眺められる日です。
その距離感を挟んでから相場に戻ると、見え方が少し変わる。
それだけで、次の一手が、前より静かになります。
