ペンス副大統領が利下げ要求発言
2019年5月3日、ペンス米副大統領は、「米経済の成長をさらに後押しするために利下げを検討すべきだ。」と述べた。同日発表の「4月の雇用統計」では、失業率が49年ぶりの低水準となっており、経済の回復基調が鮮明になっている。
しかし、ペンス副大統領は、「全くインフレが起きていない」と指摘。FRB(米連邦準備制度理事会)に利下げを要求する発言をしており、トランプ大統領と足並みをそろえた。ペンス副大統領の他にも、NEC(米国家経済会議)のクドロー委員長らも利下げを主張している。
ペンス副大統領とは?
- マイケル・リチャード・マイク・ペンス(Michael Richard Mike Pence)
- 1959年6月7日生まれ
- アメリカ合衆国の政治家、弁護士
- 第48代アメリカ合衆国副大統領
- 所属政党は共和党
1977年に高校を卒業した後、ハノーヴァー大学で文学士号を取得した。インディアナ大学ロースクールで法務博士号を取得して弁護士として活躍したのち、インディアナ州知事(第50代)、連邦下院議員(6期)、連邦下院予算委員長などを歴任。共和党内でも保守派として知られる。
「利下げの可能性は後退」という見方が一般的
FRBのパウエル議長は5月1日の会見で、米国のインフレは一時的に抑制されているだけかもしれないので、金利政策を含めて「政策スタンスは現時点で適切」だとの見方を示している。これを受けて、市場における「早期利下げ観測」は後退した。
とはいえ、市場関係者の間では、FRBは利下げを急いでいないが、インフレが進む可能性は低くなっているので、「年内利下げの可能性」が消えたわけではないという声もある。