インフレ抑制へ向け、FRBが利上げ再開

Federal Reserve
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米FRBが0.25%の利上げを決定

連邦制度準備理事会(FRB)は、26日に0.25%の利上げを決定。

米国の政策金利は、22年ぶりの高水準となった。

米国では、消費者物価指数が高騰し、インフレのトレンドが鮮明となっており、人件費にもその影響が広がっている。

人件費が高騰すると、企業が多くの労働者を雇いたくても、資力が不足して雇えないといった形の「人手不足」となる。

現在は、米国経済は堅調であるものの、インフレがこのまま加速すると、将来的には、米国の経済活動全般にも悪影響が出かねない。

そのため、経済が堅調なうちに、インフレの抑制を最優先として利上げを再開した。

なお、FRBは、6月に行われた前回会合では、金融政策の成果を見極めるために利上げを見送っていた。

FRB パウエル議長のコメント

記者会見で、パウエル議長は、次のようなコメントを出した。

雇用は依然として引き締まった状態だ。バランスは改善しつつあるもののインフレ率を物価目標の2%に戻すには、まだ長い道のりがある。

2%の物価目標に達する前に、利上げは停止すると考えている。また、今年中の利下げはないと思っている。

追加利上げはあるの?

追加利上げについては、今後の経済指標を見ながら、柔軟に判断するとのことだ。

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インフレ率を2%に下げるのが当面の目標

直近のインフレ率は、3%程度となっている。

この数値を2%程度に戻すのは、依然として険しい道のりだ。

そのため、目標を維持するには、これからも引き続き、利上げを繰り返す必要が出てくる可能性がある。

今回の利上げに際し、FRBは、「GDPと消費動向を見る限り、米国経済は堅調であり、利上げに耐えられる。今のところ、利上げが理由で経済が悪化する兆しはない。」と判断した模様だ。

利上げをやりすぎると、それはそれで副作用が心配なんですよね。

そうそう。例えば、金利が上昇すると、債券価格は下落するよな。

債券価格が下落したら、債券を大量に保有する金融機関の財務に懸念が生じますよね。

Federal Reserve

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この記事を書いた人

慶應義塾大学経済学部卒業、FP2級、証券外務員一種、宅建士取得。証券アナリスト(CMA)、テクニカルアナリスト(CMTA)保有。 FOREX Dealing Crop.代表、株式投資家兼為替トレーダー、不動産投資家。2007年に大学入学と同時にネット証券の口座を開設し、株式投資とFXを始める。投資開始当初は、リーマンショックの渦中で信用取引の短期売買を繰り返し、アルバイトで貯めた56万円を失う「大損」を経験。家庭教師のアルバイトをしながら株式投資とFXを続け、学費を投資で稼ぐようになる。そんな投資経験を活かして大手証券会社に就職し、自社資金を運用するプロップ・ディーラーとして10年以上勤務。現在は、専業トレーダーとして、株式投資・FXでサラリーマンの平均年収の3倍以上の収益を上げつつ、不動産投資家としても活動。東京・大阪を中心にマンション投資を行う。自身の投資で得た経験と専門知識をもとに投資の難しさや面白さ、ノウハウを世に広めていきたいと考え、FOREX Dealingを立ち上げ、情報発信を行っている。

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