そもそも、投資と投機って同じなの?
結論から言うと、「投資」と「投機」は異なる。
インターネット上の書き込みを見ると、投資と投機は同じだと思っている人も多いようだが、全然違う。
両者の何が違うかというと、「時間軸」の長さだ。
投資は、売買益(キャピタル・ゲイン)や配当金(インカム・ゲイン)などを含め、幅広い意味で「利益を出す」ために資金を投じて、株式や債券、投資信託などを購入する行為のことをいう。長期的な視野にたって、資金を投じることを指すことが多い。
その一方で、投機とは、主として数分から数時間、長くても数日程度という短期間の間に、金融商品の値動きを利用して値幅を取ることで利益を得ようとする行為を指す。
上で述べたように、投資と投機では、その行為の時間軸の長さが異なる。
例えば、長期投資は、「投資」と言い換えられるが、短期的な投資は、「投機」といった方がシックリとくるのではないだろうか。
なんとなく、これまで何でも一括りに「投資」と表現していた方も、投資と投機の違いをご理解いただけましたか?
利益が目的なら「長期投資」が良い
はじめに、株取引で「損をする」ことが目的だという投資家は、まず存在しないだろう。
そうすると、投資家は、利益を得るために取引を行う訳だが・・・投資スタイルをどうすべきかで悩む投資家も多い。
既に「長期投資がおすすめ」という結論を標題に書いてしまったが、初心者から中級者には、特に「長期投資」をお勧めしたいというのが、当サイトの立場だ。
なぜならば、時間軸が短い投資、いわゆる「投機」は、外資系金融機関の金融工学部隊が開発した「AI」がミリ秒単位で発注をかけ、瞬時に利益を確保し続けているからだ。
自動売買システムとの戦いは、ミリ秒単位の争いなのだから、もはや、個人投資家が「値動きを予想しようと、考えている隙が仇」となる世界だ。
人がデイトレード又はスキャルピングで、それらの自動売買システムに太刀打ちすることは、ほぼ不可能となっている。悠長に「予想」なんてしている場合ではない。反射的・瞬発的に売買判断をし続けることができないなら、投機はやめておいた方が無難だ。
そのため、特に初心者についていえば、投機で利益を出せる個人投資家は、皆無といっても差し支えない。
かろうじて、個人投資家の投機行為に勝機を見いだせるとしたら、「スイングトレード」になるだろう。
僕も以前、とある大手金融機関で働いた経験があるのですが・・・自動売買システムを作る「システムエンジニア」は、一昔前と違い、エリートがこぞって配属されていました。
会社の機密事項なので、詳しくは話せませんが・・・技術の進歩は凄いですよ!
長期投資は、株式や建玉の保有期間が長い投資のことだ。長期保有するということは、その時間軸の中で大きな価格変動が生じる可能性も、必然的に高くなる。
一日で動く株価変動の大きさは、たかが知れているのだが・・・数日、数週間となると、話は別だ。
- 長期間保有するため、価格変動リスクが大きい。
- 配当や株主優待といったインカム・ゲインに期待出来る。
- 瞬発的な判断及び発注が不要である分だけ、戦う相手が「AI」であっても、個人投資家に勝機がある。
一点目の価格変動リスクについては、悪いことばかりではない。というのも、リスクが大きいということは、その分だけ「読みが当たれば」大きな値幅を取ることもできるからだ。
二点目のインカム・ゲインは、価格変動により含み損になった際の、保険的な役割も果たす。
結果を出すことを急がず、気長に待てる人なら断然、長期投資がおすすめだ。
せっかちで、結果(成功体験)が出ないと、やる気をすぐに失ってしまうタイプには、長期投資はおろか、短期投機にも向いていない。
というのも・・・改めて後述するが、個人投資家が「短期投機」で成功を収めるのは、そもそも難易度があまりにも高すぎる。
短期投機は、株式や建玉の保有期間が短く、買った瞬間に手放すということもある。
基本的には、キャピタル・ゲインを得ることを目的として、短期投機に取り組む投資家が多い。
- 保有する時間が短い分だけ、必然的に保有中の価格変動リスクが抑えられる。
- 頻回にトレードを行うと、売買手数料の支払が嵩む。
- 外資系金融機関のAIトレーディングシステムがを相手取って、「ミリ秒単位」の戦に勝たねばならない。
- 数日単位のスイングトレードで「値動きを読む」ことができれば、利益を得られる可能性もゼロではない。
- インカム・ゲインには、期待出来ない。
一点目が、個人投資家にとっては、短期投機の最も大きなメリットになるだろう。
その他の点は、デメリットが目立つという印象だ。四点目の「値動きを読む」のは、もはやゲームに近い感覚だ。
値動きを精緻に読み解くには、抽象的な物事から規則性などを見いだす、ある意味で特殊な才能が必要になってくる。
証券業界では、「短期投機に向いている人は、人口の0.5%も存在しない。」と言われている。一学年に1~3人いるかどうか・・・という割合だ。
短期投機に向いている投資家は、天性の才能が溢れ、金融商品の値動きを見た瞬間に「値動きが読める」という希有な存在だ。
結論としては、ほとんど全ての投資家が向いているとは言い難く、むしろ短期投機など、一切行わない方が経済的な面で合理的だ。例外として、利益を得るという目的で短期投機をしても良いのは、自分の考えや性格に合った自動売買システムが、手元にある場合になるだろう。
当サイトには、FX自動売買システム(MT4で利用できるExpert Advisor)について書いた記事が多数あるので、参考にしていただきたい。
デイトレードで大儲けした専業投資家を見て、「我こそは、次の成功者に」と勇み足で短期投機の世界に突入して散っていく人の多いこと・・・。
マジでそれな。夢を持つのは良いんだけど、現実はシビアだよな。
当サイトは、皆さんに「稼いでほしい」と思っています。
安直な判断で大金を失ってしまわないように、短期投機ではなく、投資(長期投資)をすることをお勧めさせていただきます!
長期投資なら、思考停止しても儲かる?
結論をいうと、投資家が「思考停止」をしていて儲かるような投資話はない。長期投資も然りだ。
そのような甘い謳い文句で勧誘してくる投資顧問会社等には、注意しよう。
インターネット上でも、「現物株の長期投資なら、誰でも稼げる」かのような書き込みをしている者がいるようだが、そのようなことは絶対に無いと言い切れる。
長期投資であっても、熟慮検討すべきポイントは幾つかある。
ただし、タイミングや瞬発力が全ての「短期投機」とは、全くもって注力すべき点がことなり、投資(長期投資)では、投機(短期投機)よりも、日頃から「考えておくべきこと」は多いと言える。
銘柄選定のポイントなどを、また別の機会に書いていこうと思う。
In 2023, I haven’t lost any stock investment yet. Stay tuned for the next article!
だから、日本語で話せって・・・
【まとめ】投機は危険!投資をしよう!
投機(短期投機)
短期間の間に売買を繰り返して儲けようとする行為で、AIシステムが発達した現代においては、個人投資家にとって、難易度が非常に高い。
特に初心者にとっては、危険極まりないので、絶対に短期投機には手を出さないようにしよう。
投資(長期投資)
比較的長い時間を利用して、その間の値上がり益(キャピタル・ゲイン)や配当金(インカム・ゲイン)を得るために資金を投じる行為を指す。個人投資家が長期投資に取り組む場合、短期投機よりも、圧倒的に難易度が下がるのでお勧めだ。
初心者の個人投資家は、まずは、誰でも知っているような有名な大企業の現物株式か、投資信託を「1年~数年以上の長期目線」に立って買うことから始めてみよう。
長期投資といっても、知名度が低く、何を事業にしているのかもイマイチ分かりづらいような企業の株式を長期間保有するのは、ハイリスクですよ!
最初のうちは、絶対に大儲けしようとしないこと。
知名度の高い企業の株式なら、無名企業に比べれば、上場廃止といった不測の事態に係るリスクも、ある程度は抑えられます。
「上場廃止」になったらストップ安の連発になることが殆どで、株価が最悪の場合「1円」になっちゃいますからね・・・。
でも、証券会社は手数料収入を稼がないといけないから、短期売買や信用取引を勧めてくるんだよな~(笑)