24年ぶりの円買い介入
9月22日夕方、政府・日銀が歴史的なドル高をけん制するために、24年ぶりの円買い介入の実施を発表した。為替介入によりドル円相場は、146円付近から僅か1時間程度で140円付近まで下落(円高ドル安)した。
その後、一週間程度かけて再び円安基調となり、10月1日現在は144.79付近まで円が売られている。
米国の認識は?
米国は為替介入に否定的な意見を持つ国だが、今回の日本の為替介入に対しては、一定の理解を示している。なお、今回の為替介入は日本単独で行ったものとされており、米国は参加していない。
為替介入の規模は?
政府が発表した資料によると、約2兆8,400億円となる。これは、1998年4月に行った2兆6,201億円を上回り、円買いドル売りとしては過去最大の規模となる。今回の介入はすべて、9月22日に実施されたと見られている。
為替介入の効果はあった?
為替介入により一気に10円近く値が動き、現在は145円近辺で推移している。このことから、「効果が無かった」と捉える方も多いのではないだろうか。
ただ、マーケットを毎日見ている著者からすると、一定の効果はあったように思う。為替介入後は、「介入への警戒感」から短時間で積極的に上値を追うような値動きは見せていない。それに、もし介入していなければ、日銀・黒田総裁の「マイナス金利政策継続宣言」の後に150円台まで相場が急伸していても不思議ではなかったはずだ。
もっとも、円売り・ドル買いポジションを持つ為替(FX)トレーダーの多くが大きな損失を出したとみられ、掲示板等では「FXトレーダー引退宣言」も時々目にするが・・・。