移動平均線の概要と特徴
移動平均線は、一定期間の為替レートの終値を平均して一本の線で繋いだものだ。例えば、5日移動平均値は5日分の平均価格だ。移動平均線を見ることで、為替相場の大まかな方向性(トレンド)を読み取ることができる。移動平均線は、為替取引(FX)で欠かすことのできないテクニカル指標だ。
移動平均線を使った投資法
順張りが為替投資の基本だ。上昇しているときには、「買い」でエントリーし、下落しているときには「ショート(売り)」でエントリーする。
例えば、移動平均線が上向きの時には上昇トレンドだと考えられるのだが、為替レートの最新価格(直近のローソク足)が移動平均線(平均の売買成立価格)を上回っていたら、買い手優勢(買い手が含み益)になっていると考えられる。したがって、買いエントリーの一つの参考材料となる。
投資法のまとめ
- 移動平均線でトレンドを確認
- 移動平均線が上方向なら、移動平均線より直近のローソク足が上にあるなら「買い」
- 移動平均線が下方向なら、移動平均線より直近のローソク足が下にあるなら「売り」
- 他のテクニカル指標も併せて売買判断を行うと精度が上がる。
移動平均線のスパンはどうする?
日足の移動平均線は、必ずチェックしておこう。そのうえで、5日線(短期)と20日線(中期)と75日線(長期)を表示しておくと良いだろう。5という数字は、1週間の営業日だ。20日は、1か月の営業日、75日は約3か月に相当する。
為替レートの日足には、「実需筋」の需給・売買動向が反映される。為替相場の大勢を決めるのは、実需筋の需給なので、日足の移動平均線(トレンド)を捉えておくことは大切だ。
ファンドや個人投資家は、1日~数日、長くても数週間のうちにポジションをイグジット(手仕舞い)するので、日足のトレンドを形成する要因にはならないのだが、実需筋は数か月~年単位のスパンで大規模の売買を行うので、実需筋の売買は日足の移動平均線(トレンド)に影響を与えるのだ。
移動平均線の見方&使い方
USD/JPYの日足に移動平均線を適用したチャートをご覧いただきたい。
白丸がエントリータイミングだ。日足の移動平均線が下落トレンドを示唆し、最新のローソク足が移動平均線を下回ったところでショート(売り)エントリーをする。一方で、移動平均線が反転し、最新のローソク足が移動平均線を上回ったところで「どてん買い」を入れる。
もちろん、移動平均線と併せて他のテクニカル指標を同時に参考にすることで、売買精度があがるので、当サイトの他のテクニカル指標の記事もご参考にしていただきたい。