RSIの概要と特徴
RSI(相対力指数)は、一定期間の為替レートの「値上がり幅」と「値下がり幅」を利用して、値動きの強弱を数値で表すオシオレーター系のテクニカル指標だ。RSIの数値を見て「買われ過ぎ」「売られすぎ」を判断する。
オシオレーターとは
- 振り子・振り幅という意味。
- 買われすぎ・売られすぎのシグナルを発する。
- RSI・ストキャスティクスなどがある。
RSIの計算方法
RSIは、一定期間中の「上昇した日の値上がり幅の平均」と「下落した日の値下がり幅の平均」の合計のうち、「上昇した日の値上がり幅の平均」がどれだけの割合かを表している。
RSIの計算式
- A:上昇した日の値上がり幅の平均
- B:下落した日の値下がり幅の平均
- A /(A+B)=RSI
「値上がり」の割合が高いとき、為替レートの上昇の勢いが強いといえる。しかし、「値上がり」の割合が高すぎるときには「買われすぎ」であるし、割合が低すぎるときには「売られすぎ」だ。
RSIのシグナル
為替が「買われすぎ」のときは売りシグナル、「売られすぎ」のときには買いシグナルだと考える。
- 計算期間を「25」に設定
- RSIが30以下:売られすぎなので「買い」
- RSIが70以上:買われすぎなので「売り」
RSIの弱点
為替レートが急騰・急落するときには、RSIが70以上(または30以下)になり、そのままRSIが高い(または低い)値で停滞することがある。このような場合には、RSIで売買判断を行うことができない。
また、為替チャートにRSIを適用したとき、「計算期間」の設定によっては、80以上や20以下といった極端な値を付ける頻度が低くなり、売買判断に使えなくなる。RSIを為替チャートに適用する際には、「計算期間」の設定に気を付けよう。
RSIの見方&使い方
MT4を使って、RSIをUSD/JPYの為替チャート(日足)に適用した。計算期間は「25」だ。
白丸のところは、RSI(計算期間:25)の値が「28」だ。RSIの計算期間を「25」に設定した時、RSIの値が30以下なら売られすぎで買い、70以上なら買われすぎで売りだと判断するので、ここでは「買い」だと判断をする。
このあと、チャートに描かれた通り「USD/JPY」の値動きは上昇に転じているので、トレンド転換の目安としてRSIが機能していることが分かるだろう。